ART TOUCH 絵画と映画と小説と

もとは美術展評のブログ 絵画と映画と小説と、そして哲学を少々

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.--[--] Post --:--  CO:-  TB:-  スポンサー広告  Top▲

COMMENT

NAME

SUBJECT

BLOG/HP

PASSWORD

COMMENT

SECRET: ※非公開コメントにしたい場合はBOXにチェックをして下さい ⇒ 

SUBMIT: 送信 

「コンセプチャル・アート」のポップ化

ポップ・アートが「コンセプチャル・アート化」していることは、『美術手帖』の「ポップ特集」での楠見清の発言でも明らかだ。そして楠見清に呼応して、会田誠が自分はポップではなく、処女作《河口湖曼陀羅》以来、コンセプチャルだったと、「コンセプチャル宣言」をした。この宣言は横尾忠則の『画家宣言』に匹敵する重要な日本のポップアート界の宣言なのだが、注目されることはなかった。

この「コンセプチャル化」したポップ・アートは、本来のコンセプチャル・アートではない。コスースが浅田彰の対談で言ったように、コンセプチャル・アートは、「観念」さえあれば、物理的な作品は必要ない。楠見清がいう「思想・コンセプト」はポップ・アートにかぎらず、思想なら宗教画やPCフェミにもあるし、コンセプトなら「来週発売のわが社の新商品」にもある。もちろん、これはコンセプチャル・アートというよりいもコンセプチャリズムというべきだろう。

そんなユルユルな日本の現代美術の状況で,本格的なコンセプチャル・アートが登場した。ベネチア・ビエンナーレ受賞という栄誉に輝く田中功起が水戸芸術館で個展を開催している。水戸芸術館の『田中功起 共にいることの可能性、その試み』が、田中功起の国内初の大規模個展ということもあって、人気らしい。

どういう人達が見に行くのだろう。水戸芸術館といえば、設計者は磯崎新だ。かって椹木野衣の『日本ゼロ年』や松井みどりの『マイクロポップの時代』など、異端のポップアート展が開催された美術館だ。ここには、「軽いもの」への時代の流れがあった。

そして、こんどは小松崎拓男が「ライト・コンセプチャル・アート」のレッテルを貼った田中功起の大規模個展が開催された。「コンセプチャル」だからといって、「ポップ」に対立するものではない。「ライト」という形容詞で、小松崎のコンセプチャル・アートは「マイクロ・ポップ」の「軽さ」につながっている。

ここに、「ポップ・アートのコンセプチャル化」と同様に、「コンセプチャル・アートのポップ化」が生じている。コンセプチャルと言っても、難しいものではなく、PCやフェミさえ気軽に楽しめる娯楽にしてしまう。

水戸芸術館の『田中功起展』を見に行く人は、芸術とはとても思えないパフォーマンス・ハプニングを、「素晴らしい」と感想を述べるために、遠い道のりを物ともせず、見物に行く、「芸術的にエリート化した大衆」(藤枝晃雄)である。今度の展覧会は前回と違って物理的作品のない本格的な「コンセプチャル・アート」らしい。

日本の現代美術に大いなる刺激を与えてくれるだろう。美術評論家なら、キー・ワードを並べてお茶を濁さず、 村上隆と田中功起の対決に決着をつけて欲しいものだ。

スレッド:art・芸術・美術 / ジャンル:学問・文化・芸術

2016.05.13[Fri] Post 21:11  CO:0  TB:-  田中功起  Top▲

COMMENT

NAME

SUBJECT

BLOG/HP

PASSWORD

COMMENT

SECRET: ※非公開コメントにしたい場合はBOXにチェックをして下さい ⇒ 

SUBMIT: 送信 


Log in*/RSS*】  Design 「AZ+」Plugin Template...  Page Top▲
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。