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会田誠の《檄》と三島由紀夫の《檄》

会田家の《檄》は三島由紀夫の《檄》のパロディだろうか。もちろん会田誠自身が三島を愛読し、影響を受けたと言っているのだから、「文字」に鋭敏な感覚を持つ会田誠が《檄》の制作中に三島由起夫のことが頭になかったはずはない。

とは言っても、会田家は檄を飛ばすわけでも、決起をうながすわけでもない。子どもの教育の問題で、会田家の三人が文科省にあれこれ抗議をしているのだが、檄文の最後に、「アーチストだから社会常識がない。真面目に子育てにやってないと言(以上)」と愚痴っている。どこが、檄なのか一向にわからない。それに対して、三島由起夫の方は家庭を切り捨て、男たちに決起を呼びかけている。

それなら、会田誠は三島由紀夫から何も学ばなかったのだろうか。そんなことはない。本当のことを言うと、「檄」に対応するのは「デモ」なのだ。三島由紀夫の「檄」の背後には昭和44年10月21日の「国際反戦デー」の暴徒化したデモがある。鎮圧のための自衛隊の治安出動がなかったために永遠に「憲法改正」のチャンスを失うということがあった。また、会田家の「檄」は文部科学省に物申しているのだから、《檄》自身が三人のデモと言えなくはない。会田誠には他にも《一人デモマシーン》や《ユア・プロナンシエイション・イズ・ロング》など、ジョークまがいの作品はあるけれど、政治的な目的を実現するための示威行為としてのデモ・パフォーマンスはない。

しかし、《檄》が、会田誠自身がいうように、「子どもの問題」と考えるなら、三島の「国際反戦デー」のデモに対応するデモが、会田家の「檄」にもある。それが「子どもを守れ」デモだ。「子どもを守れ」はおそらく「九条守れ」から派生したのだろうが、「反核」と「反戦」を兼ねて、便利な言葉である。

「九条守れ」はサヨク色が強いので、ソフトなイメージの「子どもを守れ」が逆に過激派には好都合だった。原発事故が起こると、狂ったように「子どもを守れ」キャンペーンが始まった。最初は二本松市の山下俊一長崎大教授の講演会だった。袈裟を着た男が山下教授に、「安全だというなら自分の子どもを住まわせろ」と言っていた。いろいろ怪しげな大学教師、ジャーナリスト、開業医が現れて、子どもが最大の犠牲者だと言っていたけれど、「子どもを守れ」デモの最大のスターは山本太郎だった。そして、つい先日、朝日新聞デジタルが「若者、ママたち、SNS」の三題噺でコラムを書いていた。

東京都現代美術館のチーフキュレーターの長谷川祐子が「檄」という文字が過激だからという理由で、修正を要求したことに、批判する向きもあるが、その批判する美術評論家たちも過激とは言わないまでも、《檄》を政治的メッセージと受け取っていることにかんしては長谷川祐子と同罪といわねばならない。しかし、政治的に過激なのは、会田の《檄》ではなく、過激派が背後にいる「子どもを守れデモ」の方だ。どちらにしろ、サヨクもウヨクも《檄》をポリティカル・プロテストとして理解していることにはかわりない。

実はこの拙文は数日前に前半部を書いたのだが、どうしても三島由紀夫の『檄とデモと憲法改正』の問題を会田家の場合と比較したかったので、というのも会田の《檄》が政治的なものではなく、「ギャグ」だということを示すためにはデモとの比較が必要だったのだ。

正確にいえば、「ギャグ」ではなく、スラップスティック・コメディなのだが、会田にはスラップスティック・コメディの才能がある。ドタバタといえば貶したように思えるだろうが、あのカフカの『変身』だってスラップスティック・コメディの要素があると言われている。そう考えれば、エッセイの『カレー事件』も、小説の『青春と変態』もスラップスティック・コメディといえる。

ひとまずアップする。まごまごしていると、会田誠にみんな先に言われてしまう。ツィッターと合わせて読んで欲しい。

スレッド:art・芸術・美術 / ジャンル:学問・文化・芸術

2015.08.02[Sun] Post 00:56  CO:0  TB:0  -会田誠  Top▲

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