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『経済成長がすべてではない』:シンガポールの芸術事情

『monopol』というドイツの芸術雑誌にシンガポールの芸術週間の見聞録が載っていたのでその要約を載せる。近頃はアジアのアートシーンがツイッターなどで紹介されているが、シンガポールの特殊な事情はあまり紹介されていないので少しは役に立つだろう。

以下要約


シンガポールの《Art Stage》と香港の《Art Basel》では何処が違うか。シンガポールの見本市の設立者でありデレクターであるLorenzo Rudolfは、香港はバーセルの支店のようなものだ。それに対してシンガポールは最初からアジア独自の見本市として企画された。シンガポールは都市国家であり、自由な市場だ。

 Lorenzoは2000年までArt Baselのデイレクターをしており2011年には《上海現代美術》die Messe ShContemporaryを率先して企画した。《Art Stage》に出店した100のギャラリーのうち80%がアジア太平洋地域からだが、Art Baselは50%である。ベルリンのギャラリストMatthias Arndtは4年前からシンガポールに興味を持ちギャラリーを見て回った。そして去年シンガポールに支店を出したが、仕事は軌道にのっている。木彫を一体売って3万ユーロのブース代の元がとれた。(香港の《Art Basel》のブース代は9万ユーロだった。)

見本市に平行してシンガポール芸術週間か開催され様々な行事展覧会が行われる。港湾地区には芸術村が設けられたが、シンガポールでは芸術はすべて経済成長のために設計されている。しかし、シンガポールは経済成長だけで社会の未来像を描くことは出来ないのではないか。

国が学ばなければならないことは、芸術は「抵抗やタブー破りや汚れ」とも関わっていかなければならないことだ。シンガポールは豊かで清潔で安全な都市である。ここではすべてに均衡と調和が計られている。人種差別しない、宗教のことは話題にしない。50年以上同じ政党が政権の座にある。これを受け入れているのは秩序と繁栄をもたらしてくれるからだ。道路やベランダには樹木や花がいっぱいで南国の空気は新鮮だ。たしかにこれは風水には理想的だが、アートシーンの創設にはそれだけでは不十分ではないか。

女性芸術家のDonna Ongは目下ベルリンのベタニアンのレジデンスで奨学金を受けて制作している。彼女が言うには、芸術が同性愛とか死刑などのテーマに触れる自由はシンガポールにはない。此処十年で事情が変わったのだ。以前は芸術はもっと自由で実験的だった。というのも誰も芸術に関心がなかったし、マーケットも存在しなかった。当時はパフォーマンスの見物人は少なかったけれど、今日ではみんな専門的でネットワークができており、芸術の出来事は国際的に繋がっているのだ。

Lorenzo Rudolfも検閲を経験している。2年前の《Art Stage》でインドの芸術家が裸のパフォーマンスをした時だ。テントの中だったのだが、警察が大挙してやって来た。パフォーマンスは禁止され、責任者は取り調べを受けた。警察を大ぴらに批判はできない。それに他のことではシンガポルールの政府から援助を受けている。相談窓口は文化省ではなく、産業省だ。見本市のチーフなら産業省とうまくやれるだろうが、若いパフォーマンス・アーティストは結局は西欧に行くしかない。ニューヨーク、ロンドン、パリ、ベルリンの学校へ行くか奨学金を貰うしか道はないのだ。


今日の産経にシンガポールのインド人街で40年ぶりに暴動が起きたという記事が掲載されていた。マレー人と華人の対立が外国人労働者を差別することで解決しているのだろう。いくら表通りが綺麗でも差別や格差は隠せないものだ。

会田誠はインドネシアの雑然とした街を見て創作意欲が湧いたと言っていたが、シンガポールの印象はどうなんだろう。経済も美術市場も香港の次はシンガポールだみたいな風潮はいかがなものか。

日本では検閲というのは官憲がやるものではなく、人権弁護士や美術評論家がやるものらしい。

そう言えばクール・ジャパンも文科省ではなく、経産省ではなかったか。












2014.01.24[Fri] Post 16:18  CO:0  TB:0  美術評論  Top▲

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