ART TOUCH 絵画と映画と小説と

もとは美術展評のブログ 絵画と映画と小説と、そして哲学を少々

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.--[--] Post --:--  CO:-  TB:-  スポンサー広告  Top▲

COMMENT

NAME

SUBJECT

BLOG/HP

PASSWORD

COMMENT

SECRET: ※非公開コメントにしたい場合はBOXにチェックをして下さい ⇒ 

SUBMIT: 送信 

TRACKBACK

スポンサーサイト のトラックバックアドレス
http://petapetahirahira.blog50.fc2.com/tb.php/831-ee551cd6
 ⇒ この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

『不思議と納得 辛口批評』(産経芸術欄11月28日) 山口晃さん「ヘンな日本美術史」出版

山口晃が『ヘンな日本美術史』を出版した。

山口晃はこれまでも「ヘンな」展覧会ならやっている。

ミズマの《Lagrange Point》展()で、絵を見るのではなく、体験させると言って、片目で見ることを求めていた。

VOCA展()で府中市美術館賞を受賞した《木のもゆる》は、抽象のような具象のような、ただ従来の山口晃の絵画のスタイルを壊すことだけが目的のような、だからと言って「絵画の終焉」を意味するわけでもないヘンな絵で、さらにヘンな賞を貰うという二重にヘンな作品だった。

『アートで候。』(上野の森美術館)()の山口晃の作品《山愚痴屋澱エンナーレ》はトリエンナーレのもじりで、国際展にたいする憧憬と嫌悪のアンビヴァレントな心持ちや、言説にたいする不信感を表しているというのだが、コンセプチャルもあるし、お笑いもあるし、図画工作もあるしで、無いのは芸術だけだというヘンな展示だった。

山口は銀座のメゾンエルメスの個展『望郷-TOKIORE(I)MIX』()でアートに挑戦している。展示された作品は立体イラストレーションであって、アートではない。それについて語る山口晃がアートなのだ。彼は芸術とは芸術について語ることだとポストモダンな覚悟をしたわけだ。

芸術について語ることが芸術ならば、語る芸術は自分の作品である必要はない。他人の作品を語ることで自分の芸術を語ることもできる。

そういうわけで語ったのが「ヘンな日本美術史」だ。「ヘンな美術史」というのは、語った作品が変だというのではなく、語った自分がヘンなのであり、ついでに自身の作品がオリジナリティーにあふれていると言いたいのだ。

しかし、語っている内容は凡庸である。《岩佐又兵衛の特徴は、何と言ってもその絵の暑苦しさ、クドさであり、人物が異様に「キャラ立ち」している事です》とか、「又兵衛は見たままを描くのではなく誇張された表現で真実を描いた。」とか、俗語やありきたりの修辞の羅列である。

こういうヘンな美術評論は日本美術史ではむしろ普通のことで、ポストモダンの美術評論の定形になっている。異端とか奇想とか言われるもので、少し前に辻惟雄の『奇想の系譜』が話題になったとき、伊藤若冲の《鳥獣花木図屏風》がデジタル絵画だと評判だったので、国立博物館までプライス・コレクションを見に行ってがっかりした経験がある。

それ以来、日本美術の異端とか奇想とか、それから今度は「ヘンな」もいっしょに、信じないことにしている。


2012.12.09[Sun] Post 22:34  CO:0  TB:0  -山口晃  Top▲

COMMENT

NAME

SUBJECT

BLOG/HP

PASSWORD

COMMENT

SECRET: ※非公開コメントにしたい場合はBOXにチェックをして下さい ⇒ 

SUBMIT: 送信 

TRACKBACK

『不思議と納得 辛口批評』(産経芸術欄11月28日) 山口晃さん「ヘンな日本美術史」出版 のトラックバックアドレス
http://petapetahirahira.blog50.fc2.com/tb.php/831-ee551cd6
 ⇒ この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

Log in*/RSS*】  Design 「AZ+」Plugin Template...  Page Top▲
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。