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『野田裕示展』と『斉藤規矩夫展』-「ポロック展」番外①

昨日(2/17)、東京で二つの展覧会を見てきた。

『斉藤規矩夫展』の案内状が「現代芸術研究会」の名簿で送られてきた。初めて聞く名前だったけれど、企画が藤枝晃雄とあったので行くことにした。ついでに『ポロック東京展』にも行っておこうと思ったのだけれど、国立新美術館のHPで『野田裕示展』の開催を知って、『ポロック展』をやめて『野田裕示展』を見ることにした。

と言っても、野田裕示の名前を知っていたわけではなく、ただ『野田裕示展』のサブタイトルに「絵画のかたち/絵画の姿」と言う言葉があって、それが、ちょうど「絵画おける知覚」の問題、すなわちマイケル・フリードの『芸術と客体性』で論じられている「絵画の形態」の問題と関係がありそうな気がしたので興味を持った。もちろん、絵画を知覚すると言うことは、想像が作動しないということであり、絵画をイリュージョンのないリテラルな物体として見ることだ。HPに出ていた《WORK1536》も知覚が優勢のように見えた。

初めに『Vision's』で斉藤規矩夫を見た。詳細は次回に書くが、ゲルハルト・リヒターの《Abstraktes Bild》のような造形的な絵画言語ではなく、もっと多様な方法で、知覚と想像と錯視が微妙に戯れる絵画空間を生み出していた。そういうわけもあって、どうしても、今日のうちに、おそらく知覚が優勢と思われる絵画をニョウボに見せておきたかった。国立近代美術館はやめて、国立新美術館に行こうとおそるおそる提案したけれど、ポロックは一度見たからとさして反対はしなかった。

ところが、新美術館の会場に入った途端、ニョウボは不機嫌になった。HPに載っていた赤い花びらのようなシリーズは、写真で見るより、なお一層リテラルに射影を通して現出する。表面には切れ込みを入れたり、削ったり、磨いたりしているが、工芸品のように見える。神田直子という人が「物体としての絵画の観念を打ち破る」とか「絵画としての平面性と、豊かなイリュージョンが横溢する絵画空間とを共存させることへの挑戦である」と書いているが、私には知覚された平面的な物体にしかみえない。キャンバスに凹凸をつけたり、額縁状の箱にいろいろなものを詰め込んだ作品もあるけれど、立体というのはそもそも原理的に知覚の対象なのであり、事物は射影を通して現れるから、イリュージョンをもちにくい。木片をキャンバス地で包んだ作品も遠くから離れて見れば、平面的な作品に見えるのだが、そうなると豊かなイリュージョンが生まれるどころか、何か民芸品のデザインのように「貧乏臭く」見える。

ところが、途中まで会場を回って、《WORK629》を見たら、突然「オペラシティー」で見たことを思い出した。今、調べてみると、《『ジオメトリック・イメージズ』東京オペラシティコレクションより》(http://petapetahirahira.blog50.fc2.com/blog-entry-687.html) の記事で野田裕示について触れている。そこを引用する。

たしかにいろいろな技法がある。理論がある。いや、あるらしい。その技法や理論が分らなければ、抽象画はわからないのでは困る。野田裕示は、支持体と絵画 の関係を追求しているという。キャンバスの一部が切除されている。キャンバの上にキャンバスの切片が貼りつけられている。絵具の下塗りが蒔絵のように研出 しされている。こういう技法は反イリュージョンの方向に作用する。イリュージョンがなければ、絵は余計にみすぼらしくみえる。

この時の『ジオメトリック・イメージズ』展で展示された野田の作品はこの《629》だけだったと思うが、それだけでも、野田の「欠点」を知るには十分だったのだ。「みすぼらしい」というのはリテラルに見えるということだ。今回、沢山の絵を見て、いったい野田裕示という画家は何者なのか不思議に思えてきた。

次回は、そのことについてちょっと考えてみる。







2012.02.19[Sun] Post 00:52  CO:0  TB:0  ポロック展  Top▲

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