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『桑久保徹展』 TWS渋谷

今日の産経新聞に渋谷和彦が『桑久保徹展』の展評を書いている。以下、抜き書きする。

会場全体を使って作品化するインスタレーションや映像など表現が多彩な現代美術にあって、ひたすらゴッホのように厚塗りの激しいタッチの絵画でキャンバスと格闘している若い画家がいる。

近年、薄塗りが多いなかでは、画面の荒々しい筆跡は力強くひときわ印象的。映像や会場全体を使った展示が多いだけに、よけいに目立つ。

多くの作家がインスタレーション(作品を一つの芸術的空間として提示する現代美術の手法)や映像などさまざまな表現を行うなかで、桑久保さんはひたすらキャンバスに向かって制作している。
TWSの北澤ひろみキュレーター(学芸員)は「彼は真のペインター(画家)、今後も注目していきたい」と話している。


桑名はモダニズムの振り出しに戻って絵画を原初から始めようとしているかにみえる。浜辺と湖と向こう岸と空の近景中景遠景の空間の中に、そしてキャンバスの平面と支持体の矩形のなかに、絵具を塗り込め、イリュージョンを描いていく。まことに、「真のペインター」と言うべきだろう。
もちろん、桑久保は完成された作家ではない。むしろ、モダニズムの様々な傾向が具象性のなかで剥きだして争っているように見える。それが、観者の鑑賞位置の二重性となって現れる。細部を見るために近づけば絵具が見える。風景を見るために離れればキャンバスの平面が現れる。

記事には新作の《共同アトリエ》の写真が載っている。国立新美術館の『ARTIST FILE』展に《アトリエ》という同じような作品がある。二つを比べれば、その違いは、画架に載せられたキャンバス絵画を見れば分かる。《アトリエ》では、画面の中央に大きなキャンバスがちょうどこの《アトリエ》の四辺と平行になるように立てられている。キャンバスにはちょうど重なるように背後の風景が描かれているところだ。ということは、この湖の「画中画」の矩形平面が、全体の絵画《アトリエ》の矩形平面の繰り返しになっているということだ。

それに対して《共同アトリエ》では、同じように背後の風景を描いた画中画のキャンバス平面は《共同アトリエ》の平面とは平行になっていない。その左にあるヌード(?)の絵も斜めに立てられているし、その他、浜辺のアトリエには沢山の絵が置いてある。イーゼツに載せてある絵、立てかけてある絵、裏返しになっているキャンバス、絵のないイーゼル、まだキャンバスが張られていないフレームもある。

桑久保がやろうとしていることは明らかだが、二つの絵の違いがどんな効果をあげているのか、《共同アトリエ》のほうが調和的な空間の広がりをあらわしているように見えるが、この小さな写真だけではわからない。《共同アトリエ》のほうが、モダニズムの自己言及性がないぶん、古いスタイルのように思えるが、実作を見なければわからない。

残念ながら、東京まで出かける予定はないが、たぶん、あたらしい桑久保を見ることはできないだろう。


2010.09.09[Thu] Post 02:05  CO:0  TB:0  美術展評  Top▲

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