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『ジオメトリック・イメージズ』東京オペラシティコレクションより

いつだったか、東京オペラシティアートギャラリーで風景画を集めた日本画の所蔵展があった。岩絵具で描いた大作がおおかったように記憶しているが、あまりのヘタクソに文字通り呆然としたことがある。こんどの抽象画の所蔵展はそれなりに評価されている作家の作品で、呆然とするほどの事はないのだが、それはただ抽象画はヘタがバレにくいということなのかもしれない。どちらにしろ、猪熊弦一郎の楽しい抽象画を見たばかりの目には、陳列されている抽象画はどれも退屈に見えた。

たとえば、斎藤義重の合成樹脂(?)を使った段差と溝のある抽象画は国立近代美術館や東京都現代美術館で見たときは、ちょと面白いと思ったし、山田正亮のストライプの絵はここのギャラリーでみたのだが、なかなかおしゃれに見えた。ところが、今回、見たときは、ほかのたくさんの抽象画といっしょに間を詰めてぞろぞろ並べてあるからか、どうも魅力的には見えない。

上田高弘は抽象画を見るときはある構えが必要だと言っていたけれど、その構えがなかなかとれない。なぜか、たぶん、イリュージョンが見えないからだ。斎藤の作品は立体的だから、もともとイリュージョンがあらわれにくいし、山田正亮の作品はストライプ絵画ではなく、ストライプ模様のネクタイ生地にみえてしまう。

たしかにいろいろな技法がある。理論がある。いや、あるらしい。その技法や理論が分らなければ、抽象画はわからないのでは困る。野田裕示は、支持体と絵画の関係を追求しているという。キャンバスの一部が切除されている。キャンバの上にキャンバスの切片が貼りつけられている。絵具の下塗りが蒔絵のように研出しされている。こういう技法は反イリュージョンの方向に作用する。イリュージョンがなければ、絵は余計にみすぼらしくみえる。

ジオメトリックな抽象画はどうしても模様化パターン化してしまう。そうならないためには、カンディンスキーのように音楽性を求めたり、クレーのように記号と図形の融合を試みたり、ミロのように有機体の象徴性を利用したりしなければならない。どんな理論があっても、絵画はイリュージョンがなければ、ただの平たい事物なのだ。

もし、ロスコの小品をこの幾何学的抽象の展覧会に展示したらどうだろう。やっぱり天地創造の空間の広がりがみえるだろうか。そんな想像をしながら、なんだか愉快な気分になってギャラリーをあとにした。
2010.05.12[Wed] Post 23:51  CO:0  TB:0  美術展評  Top▲

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