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アンリ・ルソーの「植物遠近法」その1

『ボナールの庭、マティスの室内』展で見たマティスの『リュート』のことは既に述べた。スカートにさした「テーブルの影」の不思議な魅力についてだったけれど、もう一つ目を惹いた作品があった。ルソーの《エデンの園のエヴァ》だ。

何度か順路を戻って《エデンの園のエヴァ》見たが、どこに惹かれるのか判らなかった。ただ、ブリジストン美術館で見たピカソの《生木と枯木のある風景》を思い出した。そのときのブログ記事から引用する。

もう一枚は『巨匠ピカソ』展ではなく、その帰りに寄ったブリヂストン美術館の『都市の表象と心象-近代画家・版画家たちが描いたパリ』展で見た《生木と 枯木のある風景》だ。次の展示室に移る端の壁に掛けてあり、「あれぇー変な絵がある、ルソーみたいだ」と一瞬、思ったけれど、すぐに家がキュビスム風で、 全体が平面的な印象に変わった。切り抜きのような雲、山、家並み、池、草地、樹木がコラージュのように重ねられている。キャプションをみるとパブロ・ピカ ソだった。(「『巨匠ピカソ』展」

ルソーにも平面的なところがあるけれど、ピカソと違って、この作品の魅力は、遠近法と月の逆光の処理、そして葉と葉の重なり具合が微妙にチグハグでありながら、丁寧に塗られた絵具がなんとも官能的なところにある。他にルソーの風景画が二点あったが、どちらも面白くなかった。《エデンの園のエヴァ》の魅力は、ルソーの「ジャングルの絵」に特有の遠近法にある。

建造物なら線遠近法で描ける。遠くのものは小さく、近くのものは大きく描く。しかし、植物は似たような形態の大きなものや小さなものがある。大きいからと近くにあるとは限らない。小さいからと遠くにあるとは限らない。そもそも基準となる直線がなくて、曲線ばかり、枝も葉っぱも絡まっているし、すき間があるし、前後重なりで遠近を表すけれど、その重なり具合もはっきりとしない。しかもルソーは空気遠近法を使わない。近くのものも遠くのものも同じ明確な線と色で描く。前の葉と後ろの葉が同じ平面で接している。

そこにシュールレアリズムのトリックとは違う、不思議な空間のイリュージョンが生まれる。わたしはこれを「ルソーの植物遠近法」と名づけることにする。ジャングルのシリーズのなかでもこの《エデンの園のエヴァ》は植物遠近法の最も優れた作品のひとつである。



『アンリ・ルソーの植物遠近法②』
2010.03.16[Tue] Post 23:13  CO:0  TB:0  -アンリ・ルソー  Top▲

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