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『海辺のカフカ』の罪と罰(2)

サブカル批評は「神なき否定神学」(実存主義)かどうかと言う問題はしばらくおいて、『海辺のカフカ』の16章問題を考える。

『猫と庄造と二人のおんな』の庄造は猫のリリーを溺愛しているのだが、その愛情は現妻と前妻の二人のおんなの嫉妬をとおして、しかも、最後には庄造はリリーに裏切られるというおまけまでついて、みごとに描かれているが、ナカタさんと猫の関係はただナカタさんが猫のことばを話せるといういうことで、猫探しのアルバイトにしているだけの関係だ。

16章まではナカタさんがどういう具合に頭が悪くなったかのいきさつが書いてあるが、とくに猫語が話せるようになった理由は書かれていない。庄造もリリーとは人間と同じようにコミュニケーションがとれるような気がすると言っているけれど、それはもちろん庄造の愛情深い観察とふれあいの結果である。しかし、言葉によるコミュニケーションには特別な愛情は必要ないし、ナカタさんと猫は世間話をするだけであり、助けたゴマちゃんにも「ゴマちゃん、家に帰ろう」と言うだけだ。

言葉が話せるのだからゴマちゃんとジョニー・ウォーカーは同じ人権をもっているともいえる。

元厚生次官らに対する連続殺傷事件の小泉毅被告(47)が法廷で要旨以下のように述べた。

 起訴事実はおおむね認めますが、あくまで無罪を主張します。それは、私が殺したのは、邪悪な心を持つ魔物であると、今でも確信しているからです。狂犬病予防の名の下に、毎日たくさんのペットが殺されています。そんなことができるのは、短絡的で身勝手で理不尽で無知で、邪悪な心を持った魔物だと思っています。

 人を殺していいのかというが、だからといって犬を殺してよいわけがない。世間は私のあだ討ちを批判するが、なぜ人の命だけが尊いのか、私に説明しなさい。毎日1000頭以上のペットが無駄に殺されている訳を私に説明しなさい。

 エゴで満たされている人間には、私のことは理解できない。以上。(産経ニュース11/26)

小泉被告は、犬を殺して良ければ、人を殺してもいいではないか、犬殺しは邪悪な心を持つ魔物だといっている。

さらに、小泉毅被告が弁護人を通じて報道陣に配布したメッセージでは、殺された愛犬チロへの愛が述べられている。以下に全文引用(文章は原文のまま)。


*     *     *                 

 私の事件の記事を起訴後、初めて読んでガク然とした。それは、記事の内容の半分はデマ(うそ)だったからだ。私が供述(話)していない事が多数、本人供述として記事になっている。警察がここまで悪意のあるデマをマスコミに流すとは想像していなかった。その中でも一番許せなかった事は、次の通りである。

 私の供述によると、チロが保健所で虐殺されたのは、父親が保健所に処分を依頼した為と書いてあるが、これは全くのデマである。
 チロは妹が散歩中に犬捕り(野犬狩り)に捕られたのだ!それで俺と親父は直に保健所へチロを迎えに行った。保健所には女の事ム員がいて、にこやかな顔で柳井で捕まえた犬は岩国へ連れて行くからここにはいない。犬は1週間は殺さない。今日は金曜日なので、月曜日に岩国へ迎えに行くようにと言った。それで、親父が、多分、月曜日に岩国へ迎えに行ったが、チロは既に虐殺されていたのだ!

 チロは首輪をしていたんだぞ!!!しかも、狂犬病の予防注射をした証のプレートなどを首輪に付けていたのに!なぜ、犬捕りはチロを捕まえた!なぜ、保健所は予防接種をしたチロを殺した! 絶対に許さない!!!

俺は厚生省(厚労省)の官僚どもを死んでも絶対に許さん!!!

死して屍が朽ち果てようとも絶対に許さん!!!

最後に、チロは茶色い犬ではない!真っ白い犬だ!!!

 2009年11月25日

小泉毅

*     *     *


もちろん小泉被告は正常な感覚を失っている。ひとつは、保健所の野犬対策の齟齬によって愛犬チロが虐殺された怒りを厚生省の権力のトップである次官への憎悪に転化したところは、ちょっとセカイ系っぽいところがあるけれど、何より小泉被告が病んでいるのは、生物界の階層的秩序の了解性が壊れていることだ。

植物霊魂があり、動物霊魂があり、そして人間の霊魂がある。動物霊魂でも昆虫と魚と哺乳類はことなる霊魂を持つ。哺乳類でもいろいろな魂がある。鯨には鯨の霊魂がある。その霊魂の階層的秩序が了解できなくなったのが小泉被告であり、シーシェパードやオーストラリア人なのだ。

いったい村上春樹はこの小泉被告のメッセージを読んでどう思うだろう。ナカタさんは猫と人間の魂の違いを理解しているのだろうか。

第三回につづく
2009.11.29[Sun] Post 00:42  CO:0  TB:0  村上春樹  Top▲

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