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村上春樹をめぐる夫婦喧嘩

村上春樹をめぐってニョウボと対立している。はじめは『羊をめぐる冒険』についてだった。

わたしが初めて読んだ村上春樹は『羊をめぐる冒険』だ。面白くて最後まで読んだ。村上の「デタッチメント」な感覚が心地よかったのだ。もちろん中途半端な結末には不満が残ったけれど、次々に現れる課題に淡々と身を任せることの陶然とした、缶ビールをゆっくりと飲んだときのような気分が心地よかった。ゲームの結末にさしたるこだわりはなかった。

ニョウボに薦めたけれど、彼女は読む前から「そんな厚いのきっとつまらない」となかなか手にとらない。読み始めれば、きっと夢中になるだろうと、くりかえし薦めた。しぶしぶ読み始めたけれど、文句ばかり言って、ちっとも読み進まない。そのうち静かになったから、夢中で読んでいるのかと思ったら、放り出してあった。

そのあと、わたしは『風の歌を聴け』や『1973年のピンボール』、それと短編集も買ったけれど、どれも気取りが鼻について読み通せなかった。片岡義男の方が軽ろみがあって好きだった。

そのうち片岡義男はじきに消えたけれど、村上春樹は『ノルウェーの森』がベストセラーになった。わたしもよんだけれど、なんだか薄気味が悪くなって、それ以後村上を読むことはなかった。ニョウボにも『ノルウェーの森』を薦めることはなかった。

ところが、娘が読んでいたりして、ニョウボも話題のために読んだらしい。その後も『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』なども娘に借りて読んでいた。わたしは『ノルウェーの森』のあと村上は手に取らなかった。

それで、話は『1Q840』飛ぶ。
『1Q84』はブログのネタのために読んだ。すばらしい作品とは言わないけれど、結構おもしろく最後まで読んだ。しかし、ニョウボは断固として読むのを拒否した。わたしは、『ノルウェーの森』を再読し、『海辺のカフカ』も読んだ(感想はカテゴリーの「村上春樹」)。

ごたごたと家庭の事情を書いているが、まあ、個人的な日記のブログだから許して頂くとして、ともかくニョウボはののしりながらも『ノルウェーの森』をもう一度読み始めた。読んだが良いが、相変わらずの悪口雑言、直子が「深いの、とっても深いの」と同じことを二回繰り返すだの、なんで直子が上着のポケットでうはなく、ツィードの上着のポケットに手を入れるだの、ワンレングス(?)の髪を蝶のヘア・ピンで留めているのが気に入らないだのと、言いがかりをさんざん言っていた。

それは、直子をショート・カットの緑と対照的に描こうとしているからだと言っても、そんなの対照ではなくて、ただ類型化だ、村上春樹は女がわかっていないし、女だけではなく、そもそも人物のデッサンが下手なのだ、と言われれば、たしかに男の永沢と突撃隊も対照的な男として描いているのだろうが、カリカチュアライズされているぶん、なおいっそう皮相な類型化に陥っている。

恋愛小説として駄目なら、ポルノ小説としてはどうかと聞いてみたが、「ぜんぜん駄目よ」とのご託宣、ポルノ小説なら谷崎潤一郎に限るそうだ。というわけで村上春樹は恋愛小説としてもポルノ小説としても駄作だというのがニョウボの結論らしい。

おおむねニョウボの意見には賛成だけれど、ただそのぜんぶ駄目なところが『ノルウェーの森』が恋愛小説でもポルノ小説でもない、まったく新しい「性文学」にしているのではないか。この小説でまともなセックスはレイコとワタナベのセックスだけだ。二人の間には愛も倒錯もない。男が奪うのでもなく、女が与えるのでもない、まったく平等な互酬的性の饗宴があるだけだ。

直子とは愛の証を求めてのセックスだ。そして失敗する。もともと直子はワタナベを「愛してさえいなかったからだ」 緑とのセックスは、緑が婦人雑誌の特集で読んだ、妊娠中の妻が浮気しないように夫にしてあげるいろいろな性技だ。もちろん緑には情熱らしきものがあっても愛という面倒なものはない。愛は直子に任せているのだ。

わたしはニョウボに『チャタレイ夫人の恋人』を読めば、村上の性の新しさが分かるといったけれど、村上のつまらなさは『チャタレイ夫人』を読まなくても判るわよ、それより谷崎の『猫と庄造と二人の女』を読んでご覧なさい、薄いからすぐ読めるわよ、普通の男と女がみごとに描かれているからと反論された。

わたしは『猫と庄造と二人のおんな』を読んだが、ニョウボはまだ『チャタレイ夫人』を読んでいない。
2009.09.23[Wed] Post 23:53  CO:0  TB:0  村上春樹  Top▲

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