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「『意識』を語る」スーザン・ブラックモア著(2)

「『意識』を語る」スーザン・ブラックモア著(1)から 

意識の研究家は、一人称の意識と三人称の意識をわけて、一人称の主観的な意識を客観的な物理的現象に還元しようとしたり、三人称の意識に主観的な直接性を求めたりと、問題をいたずらに混乱させている。

コギトの主観性によって、一人称と三人称を分けるのではなく、一人称と二人称の相互主観性から始めなければならない。一人称は二人称より先にあるわけではなく、一人称の主体性と二人称の客体性とは一種の鏡像観関係であり、私が鏡像を見るということは鏡像が私を見ることでもある。鏡にはわたしのコギトも映っている。一人称と二人称はコギトと客体性を互酬する。わたしはわたしの身体を相手の視線にさらすことにより客体となる。客体になることで相手に主体性を分け与える。一人称と二人称は常に交代しながら我々として共にあるのだ。これが相互主観性だ。

根元的なのは相互主観の了解性である。相互主観の「我と汝」から一人称の意識と三人称の意識が発生する。物質から生命が生まれ、生命から意識が生まれた。生命を物理現象に還元しようとするなら、意識を生命現象に還元しようとするのは順当だ。

生命の自然科学的解明はすすんでいる。機械論と目的論の対立も進化論で解消できた。しかし、一人称の意識と三人称の意識を統合する理論的枠組みはできていない。言語学も心理学も精神分析も生理学も大脳理論もどれもこれもうまくいかない。一人称の意識と三人称の意識の領域を確定しなければならない。

相互主観性の世界では、あなたが私と同じように意識を持っていると思っているし、あなたも私があなたと同じ意識をもっていると思っている。これは判断推論の問題ではなく、根元的な信念(Urglaube)である。

相互主観性の了解性ではなく、自然的態度から「哲学者のゾンビ」のような混乱した問いが出てくる。三人称の意識は直接アクセスできないのだから、そんな問いをたてても無意味なのだ。また、ニューロンの発火パターンや量子脳論も物理的生理的現象の理論なのだから、意識の直接性を解明することはできない。

このことはクオリアの問題を考えて見れば分かる。赤色は波長625-740nmの光の色だが、いったい私とあなたは同じ赤の赤さをみているのか。逆スペクトルで、私の赤はあなたの緑ではないか。これは「哲学者のゾンビ」の問いと同じように決して答えられない問いだ。

相互主観性の世界では、あなたはゾンビではないように、あなたの見ている赤と私の見ている赤は同じ赤さなのだ。私が「赤い玉を取って」といえば、あなたの色彩が逆スペクトルでも、ちゃんと赤い玉を取ってくれる。

ニューロンの発火パターンの研究が進んで、色とニューローンの発火パターンの相関が、光の波長の相関と同じようにハッキリしたしよう。そのときある人に赤い色を見せたら、緑の発火パターンが生じたとしても、そのひとが赤を緑に見ているとは主張できない。光の波長と同じことだ。

「哲学者のゾンビ」問題も「人工知能の意識」問題も一人称の意識と三人称の意識の領域を確定しないことから生じた混乱だ。まずはコギトから始めよう。デカルトのようにコギトの明晰性を判断推論の出発点にするのではなく、フッサールの現象学的コギトの了解性から始めよう。そうすれば意識の疑似問題はほとんどなくなるだろう。

PS:クオリアについては記事『茂木健一郎』を参照してください。その記事の「PS」をコピペしておきます。

クオリアの哲学上の問題は、「わたしの見ている赤とあなたが見ている赤と異なるのではないか」という方法的懐疑ではなく、「自分の見ている赤とあな たの見ている赤は同じ赤である」という原始信念(Urglaube)の問題なのだ。これは他者、歴史性、言語(コミュニケーション)、身体性の問いであ り、ひいては相互主観性の問題なのである。

2009.04.19[Sun] Post 22:47  CO:0  TB:0    Top▲

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