『タクシーを語る』というブログで豊川博圭さんという方が「オリックス『かんぽの宿』売却問題とタクシー」という記事をアップしている。
密かにタクシー業界が注目しているのがこの問題です。最大の理由は、タクシーの規制緩和を主導し日本のタクシーの秩序を破壊したオリックスの宮内義彦会長がやり玉に挙がっているためです。かんぽの宿の件で鳩山邦夫総務大臣は「李下に冠を正さず」という表現で批判していますが、「タクシーの規制緩和ではリース契約を増やし、思いっきり梨をもいで食ったでしょ」が業界の基本認識です。なので基調は「ざまあみろ」です。
なるほど、案の定そういうことだったのか。わたしは、NHKで上海のシンポジウムの再放送をちょこっと見ただけで宮内氏の嘘を見破ったのだ。(自慢しているw)
豊川さんのブログによると、過当競争を防止するために、タクシーの台数を地域限定で規制緩和以前の認可制に戻すらしい。とんでもない。規制強化には反対だ。そもそも規制緩和というのが嘘なのだ。ちゃんと競争なんかしていないではないか。規制緩和でタクシー会社の保有台数や料金を許可制から届け出制にしたというのだが、じつはリース会社のオリックスが儲かるような巧みな規制をしているのだ。何が規制緩和だ。個人タクシーも自由に参入させろ。タクシー乗り場でごろつきみたいのが客を捌くな。あれは競争させないようにしているのだろう。客に自由にタクシーを選ばせろ。おなじように運転手にも客を選ぶ権利をあたえろ。短距離だったら断る権利をタクシーに与えろ。
ためしに白タクを認めてみろ。いかにタクシー業界が規制だらけかわかるだろう。今は知らないが、サッチャーのころロンドンでは白タクがふつうに営業していたぞ。もちろん、料金は交渉できめる。ちょうど良いところで値段は決まる。決まらなければ運転手も客も断ることができる。これがほんとうの規制緩和だ。今必要なのは規制強化ではなく、規制緩和なのだ。
それにしても、豊川さんはずいぶんと寛容ですね、「ざまあみろ」で済むんですか。済まないでしょう。西川善文氏は、どうやらこの一件を闇に葬ろうとしているようです。自分で調査委員会を作るといっているところが一番あやしい。アメリカの調査委員会でもわかるように、自分で調査委員を指名するときは必ず自分の不正を隠したいときです。鳩山邦夫さん、まさか、うやむやにしないでしょうね。ちゃんと調査委員会をつくって、「闇」を解明してください。でも、委員にふさわしい人材なんて、政官財学マスコミのどこにもいない。竹中平蔵が委員長だったりしたらどうなるんだろう。
PS:タクシー業界の過当競争はリース会社が悪いわけではない。リースは参入・退出のコストを低くするから、市場を活性化するはずだ。ところが、タクシー業界は、景気に左右されるけれど、ほぼ決まったパイを台数の割合で分けあっているので、一台あたりの売り上げが減っても、会社全体の利益が少しでも増えれば、過当競争であっても増車した方がとくである。自分が増車しても、競争相手が増車しても、一台あたりの売り上げは減るからだ。しかし、全体の取り分は、営業台数の割合で決まる(このあたりは限界収益逓減法則の問題だけではない)。それなら、競争相手より多く増車したほうが良い。その分を運転手の取り分を減らすことになる。このようなチキンレースをやっているので、どこも減車はできない。だから、今回のようにカルテルを結んで、一斉に減車をしようということになる。とうぜん個人タクシーの認可も役所の裁量で増やさないようにする。業界から政治家に献金され、役人は業界に天下りする。やれやれ、元の木阿弥だ。(以上の趣旨の経済ブログを読んだ記憶がある。判ったら報告します。)