「かんぽの宿」のオリックスへの一括譲渡に総務大臣の鳩山邦夫がクレームをつけた。それを、例によって、竹中平蔵が批判して、その批判に鳩山総務大臣が反論した。このやりとりは皆さんのご存じのとおりで、目新しいところはない。鳩山氏の竹中批判は官僚が入れ知恵したとおもわれるようなおかしなもので、民営化の趣旨から見れば竹中氏がおおむね正しいのは、池田信夫Blogの「鳩山邦夫の暴走」 を読めば分かる。
しかし、どうもしっくりこないのだ。うさんくさいのだ。そう感じるのは、元日だったか二日だったか忘れたが、上海で開かれた経済シンポジウム(去年の10月)の放送を(数分間だけだけれど)NHKで見ていたからだ。シンポジウムの司会をしていたのが竹中平蔵氏で日本側の出席者にはオリックスの宮内義彦氏や森ビルの社長(?)がいた。去年の十月といえばすでに中国の経済破綻は判っていたはずなのに、上海の高いビルがそびえる風景を映し出すというちぐはぐなものであった。たぶん上海万博の宣伝番組なのだろ。
オリックスは知らないが、森ビルは上海でとんでもない目にあっていることは公然なのに、それについては知らんぷりである。なぜ森ビルが平然としているかというと損害は政府が尻ぬぐいをしているからだ。迂回融資を含めて6兆円という金を政治家官僚財界マスコミがくいものにしている。
それから日本郵政の社長の西川善文氏は、民営化のときに確かJR東海の葛西氏生田正治総裁(09/2訂正)を押しのけて強引に社長になった人物ではないか。いまネットで調べたけれど、よく当時の事情は判らない。けれども、国鉄民営化で実績のある葛西氏を押しのけて、とかく噂のある西川氏が社長になったのは、当時からおかしな気がしたものだ。
そう思っていたら、今週の「週刊文春」に「鳩山総務大臣『かんぽの宿“闇”は私が晴らす』」の記事が掲載された。一般競争入札だからといって公正とは限らないという当たり前の話だけれど、興味のある人は「文春」を読んでください。
ps:誤りがありました。訂正しておわびします。
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