工藤俊作艦長の顕彰式
昨日、中尾和代氏の『日本人はなぜ謝りつづけるのか』の書評をアップしたら、今日の産経新聞に以下の記事があった。
第二次世界大戦中、インドネシア沖海戦で艦隊が撃沈されて、漂流していた英兵422人を救助した旧日本軍の駆逐艦「雷(いかずち)」の故工藤俊作艦長をしのぶ墓前祭と顕彰式が12月7、8の両日、それぞれ埼玉県、東京都内で開かれる。この戦争秘話を最初に明かした元英海軍士官サミュエル・フォール氏(89)は一連の行事出席のため来日するのを前に、「命を助けてもらった恩返しに日英友好に役立ちたい」と話しており、今回の催しは、旧日本軍の捕虜となった英兵たちと日本側との和解プロセスの一助にもなると期待されている。(産経ニュース) 中尾氏の本を読んだ後では、日英和解の美談を聞くと疑ってしまう。ジュネーブ協定からみれば、漂流している兵士を救助するのは、あたりまえで、美談でもなんでもない。これは元英海軍士官サミュエル・フォール氏の騎士道であって、工藤艦長の武士道ではない。たぶん、虐待された元英国捕虜はこの美談を聞いても納得しないだろう。 日本側が素直に謝罪できない背後には以下の問題があると、中尾氏はいう。 1.BC級戦犯の問題 ほかにも、日本側はアメリカの原爆投下の問題まで持ち出しているそうだが、これらが謝罪しない理由になるだろうか。元捕虜がたちが謝罪してほしいのはジュネーブ協定に違反したからでも、自分たちのアジア支配を邪魔されたからでもない。人間としての尊厳を踏みにじられたからだ。上に引用した記事でサミュエル・フォール氏は自分が捕虜だったときの経験を問われ、以下のように答えている。2.JSPやシベリヤ抑留者が受けた日本側の強制労働 3.列強の帝国主義と植民地支配の問題 終戦まで3年半近くは旧日本軍の捕虜にもなった。氏はその時の記憶を問われて、「その話はするつもりはない」と口ごもり、さらに促すと、「金歯」と呼ばれる旧日本軍の軍曹が「2〜3人の捕虜を殴らないと熟睡できない」として捕虜を虐待していた事実を打ち明けた後、涙をぬぐった。 はっきりしていることは、中共の独裁国家の思想教育や朝鮮の病的な言いがかりと違って、英国人は自国の名誉を大切にし、他国の優れたところを認めることができる国だ。東アジアの国のことで争うと左翼も右翼もどんどん馬鹿になる。卑しくなる。そろそろ東アジアの国とは距離をおくときだろう。いずれ米中はかってのようにひそかなる(軍事)同盟を結ぶだろう。いま、それを否定するものは何もない。そのときのために日英は和解しておかなければならない。「自由と繁栄の弧」の行き着くところはイギリスなのだ。 TRACKBACK
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