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私も『プラド美術館展』展を見てきました。私もヴェラスケスの優れた描写力にいつも感銘しております。ヴェラスケスについてのご丁寧なご説明とご見解には大変共鳴し、勉強になりました。ありがとうございます。

私は今回の『プラド美術館展』から特に印象に残った7つの作品を厳選し少し掘り下げ書いてみました。それと一緒に実際にスペインのプラド美術館に行ったとき、プラド美術館の膨大な絵画の中から特に感動した作品についても書いてみました。読んでいただけると嬉しいです。この記事を読んでも高いご見識をお持ちの方とご拝察いたしました。ご意見・ご感想などコメントをいただけると感謝いたします。
2016.02.03[Wed]  投稿者:dezire  編集  Top▲

Re: No Subject

dezireさんへ

丁寧なコメントありがとうございます。ご返事を差し上げようといろいろと考えたのですが、美術史にはまったくうといので、何も感想は出てきません。それでも、私の絵画論は洞窟画でも古典画でも抽象画でも、少しは理解するのに役立つこともあると思います。どうぞ、これからも、ご贔屓に。

        安積
2016.04.15[Fri]  投稿者: 安積 桂  編集  Top▲

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プラド美術館展(東京都美術館)★★★

 ヴェラスケスは写真のように退屈である。
 “エル・プリモ”の魅力を解明する
ヴェラスケス

*
私の評価尺度はどうも近代・現代美術むけなので、この展覧会には使えそうもない。

 前回2002年に国立西洋美術館で行われたプラド美術館展にも行った。  もちろん、巨匠たちの細密描写を楽しんだし、ゴヤの近代性とかエル・グレコのマニエリスムとか、それなりに納得することもできた。
 いちばん楽しめたのは、他の画家たちとは違うヴェラスケスの細密描写で、近づけば乱暴なタッチ、遠ざかればリアル質感が浮かび上がる。なんとも魔法にかかったような気分で、いい加減楽しんだあと、次の部屋に行こうと部屋全体を見渡せば、一瞬、ヴェラスケスの絵はまるでカラー写真のように見えた。
 いったんカラー写真に見え始めると、いくら、ヴェラスケスの名画だと自分に言い聞かせても、無駄だった。私たちの目は写真的図像にならされてしまっており、もう、写真の誕生以前には戻れないのだ。
 そんな経験があったので、今回のプラド美術館展に行くのはあまり気がすすまなかったが、道化の”エル・プリモ”がやってくるというので、その絵を見るだけでもと、いやがる女房を説得して、上野まで行ってきた。
 道化の”エル・プリモ”は、図像論を書くために是非とも見ておかなくてはならなかったのだ。
 それは像の大きさの問題で、簡単に言えば、絵に描かれた人物は人間の大きさに見えるが、立体の彫刻や人形は、その立体の物質的大きさに見えるということだ。たとえばミニチュア・フギュアの小泉一郎はミニチュアの小さい小泉一郎に見えるのだ。もちろん、そのフィギュアの鑑賞に没入すれば、あるいは周りの空間から切り離してやれば、等身大の小泉一郎に見えるだが。
 これは、藤枝晃雄が「現代彫刻再考」(「現代芸術の彼岸」所収)で言っているように「彫刻が絵画よりも現実的であるということは、そのミィディアムが平面芸術に比べて、イリュージョンを持ちにくい性格を帯びているからである」ということなのだ。
 このことは彫刻がそれを見ている観者の身体と同一の空間にはめ込まれて存在しているということであり、他方、絵画の図像空間は、観者の現実的身体空間から容易に切断されているからである。
 フッサールは図像(絵)を、物理的像、像客観、像主題の三層に分けている。これを白黒の写真で説明すると、物理的像というのは、表面がツルツルしており破いたり燃やしたりできる印画紙のことである。像客観とは、身長5センチぐらいの肌が灰色の子供である。そして、像主題は身長120センチぐらいの金髪でピンクの肌をした子供である。
 身長5センチで、肌が灰色の子供が、身長120センチのピンクの肌をした子供に見えるのは、子供の身長が120センチぐらいで、肌がピンクであることを経験し、その経験が歴史的な層として沈殿しているからである。
 これは図像が持つ記号性であり、知覚された「像客観(5センチの子供)」が、自分自身とは別のもの「像主体(120センチの子供)」の代理(stand for)をしているのだ。また、逆に「子供」という言葉は、例えば「子供が通れるぐらいの穴」と言ったとき具体的な穴の大きさを、我々の身体感覚との共鳴を伴って、アナログ的に了解するのは、言葉が単なる弁別的差異のシステムではなく、意味論的な図像性を持っているということなのだ。
 以上のことを頭にいれて、“エル・プリモ”を見てみよう。
 ヴェラスケスは“エル・プリモ”以外にも何人かの道化を描いているが、その中の一人“矮人セバスティアン・デ・モーラ”の肖像画と比べてみよう。セバスティアンは四肢や相貌からみて明らかに矮人の特徴を持っており、しかも人形のように両足を投げ出して床に腰をおろしているので、なおいっそう背が低いことが強調され、身長が1メートルそこそこに見える。
 それと比べ、エル・プリーモは、裾の長い黒い服を着て足が隠れており、大きな帽子を被っているので頭部もそれほど大きくは見えず、矮人の特徴は微かに残っているだけだ。彼が小さく見えるのは主として膝にのせている大きな書物のせいである。もちろん書物が大きいからエル・プリモが小さく見えるのか、エル・プリモが小さいから書物が大きく見えるのかは、一概には決められない。なぜなら、一般的には大きさの基準は人間なのだが、エル・プリモには矮人と普通人の二つの基準があるからだ。
 そうであっても結局は書物は人間が扱う身の回りの品物としての大きさがあるのだから、それほど巨大な書物とはならず、それより、それを持っているエル・プリモの方が小さいということになるのだ。そして、そのことが微かに残っているエル・プリモの矮人としての特徴を際だたせることになる。
 ヴェラスケスは“矯人セバスティアン”を小道具なしに、矮人としての特徴をリアルに描いたのだが、“エル・プリモ”は大きな書物という小道具によって、〈相対的に〉背の低さを描き、そのぶんエル・プリモの矮人としての特徴を押さえて、彼を高貴で自尊心に満ちた知的な人間として描くことに成功したのだ。
 多くの批評家が高貴な道化エル・プリモを描いたヴェラスケスを賞賛するが、その背後に、書物によってエル・プリモを小さく見せ、そのぶん矮人を知的な貴族として描写するという秘密の技法が隠されていたのだ。
 ついでに述べると、エル・プリモが抱える書物の文字はまことに小さくぎっしりと書かれているように見えるのが、近づいて見ると実におおざっぱなタッチで描いてあるだけなのだ。ヴェラスケスの魔術的技法を改めて思い知らされる。
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2006.06.23[Fri] Post 00:48  CO:2  TB:0  美術展評  Top▲

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私も『プラド美術館展』展を見てきました。私もヴェラスケスの優れた描写力にいつも感銘しております。ヴェラスケスについてのご丁寧なご説明とご見解には大変共鳴し、勉強になりました。ありがとうございます。

私は今回の『プラド美術館展』から特に印象に残った7つの作品を厳選し少し掘り下げ書いてみました。それと一緒に実際にスペインのプラド美術館に行ったとき、プラド美術館の膨大な絵画の中から特に感動した作品についても書いてみました。読んでいただけると嬉しいです。この記事を読んでも高いご見識をお持ちの方とご拝察いたしました。ご意見・ご感想などコメントをいただけると感謝いたします。
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dezireさんへ

丁寧なコメントありがとうございます。ご返事を差し上げようといろいろと考えたのですが、美術史にはまったくうといので、何も感想は出てきません。それでも、私の絵画論は洞窟画でも古典画でも抽象画でも、少しは理解するのに役立つこともあると思います。どうぞ、これからも、ご贔屓に。

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