村上隆『ニッポンを主張せよ』(NHKクローズアップ現代)
《クローズアップ現代》で『ニッポンを主張せよ』という村上隆の姿を追った番組が放送された。そのホームページに番組の解説があったので、それをコピペさせてもらう。
アニメやマンガをモチーフにした絵画やフィギュアを発表し続けるアーティスト、村上隆さん46歳。その作品はアメリカで今年、日本の現代アート史上最高額となる16億円で落札。ルイ・ヴィトンから5年間にわたってデザインを依頼されるなど、世界で最も"売れている"芸術家だ。"オタク文化"と呼ばれる日本のサブカルチャーがなぜ欧米でアートとして高い評価を得ているのか。そこには欧米のアートシーンを研究したという村上さんの確かでしたたかな戦略が秘められている。日本が欧米で理解されるためには何が必要なのか、日本が欧米と勝負するためには何が足りないのか。村上さんのアート論の中には、閉塞的な日本社会への挑戦的なメッセージが込められている。 日本から世界にメッセージを発信し続ける現代アートの革命児に国谷キャスターが迫る。 (NHK『クローズアップ現代』11月11日放送)
これは、実際の放送内容とはずいぶんと違う。放送された番組は、美術バブルがはじけて、小室哲哉状態になりそうなアーティストが強がっている姿を追っている。オークションで村上氏の作品が予定価格にたっしなかったため不成立だったという映像のあと、村上氏が、バブルがはじけてよかった、これからが自分にとっての本当のチャンスだと笑いながら言っていた。
それで思い出したのは、10年間は転売しない条件付きで売った作品を、契約に反して、英国のオークションに出品した不動産会社を訴えて、勝訴した事件だ。作品は、直径約1・5メートルの円形絵画「フラワーボール ブラッド(3−D)5」で、価格は約6800万円だったそうだが、ずいぶんと高値ではないか。村上氏は自分の作品が投機の対象にされたくないといっているが、そもそもイラストに6800万円という値段は最初から投機商品としての値段だろう。
だからこそ、村上氏は10年間の転売を禁止したのだ。すぐにオークションにかけて、50万円にしかならなかったりしたら、それこそ詐欺といわれるだろう。商売人を自称するだけにその辺の目端はさすがにきく。
村上氏は美術バブルがはじけても、自分の商品は大丈夫だと、いかに自分が優れた商品を制作しているかを力説するのだが、コンピューターを並べた工房や、従業員が大作を分業で制作している風景は、バブルそのものだ。他にもアメリカに同じような工房を持っていると言っていたし、青山にも店舗を構えたという報道があったような気がする。
小室氏の借金は18億円だったそうだが、村上隆の多くの作品も不良債権化しているだろうから、処理は早いほうがいい。所詮はイラストなのだから。