ART TOUCH 絵画と映画と小説と

もとは美術展評のブログ 絵画と映画と小説と、そして哲学を少々

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『project N 熊谷直人』展(東京オペラシティ)

最初の印象は、千代紙のデザインだった。滲んでいるように見えるが、ステイニングの手法ではなく、キャンバスに油彩とアクリル絵具で丁寧に描いているようだ。パステルカラーの明るい色は他の色と混じり合うところでも、かすかに濁りながらも、相変わらず明るい。不透明色の白を使って巧みに透明感を生んでいる。

樹木や花や森をモチーフにしたというのだが、植物や自然のイメージを使った抽象画は、「project N」の山川勝彦や国立新美術館の津上みゆきがいるが、熊谷直人の淡い色彩の作品が一番デザイン風ではないか。そのまま本屋のカバーかネッカチーフに使えそうだ。

佐山由紀のカタログの解説は、たしかにそう言われればそうだと、その緻密な分析には納得できるのだが、だからと言って、それはミクロの分析であって、我々のマクロの視線を捉えて離さないような魅力があるようには思えない。

絵肌や筆触や混色の繊細さは必ずしも絵画的イリュージョンの面白さを意味しない。このことは、マチスの一見雑に見える筆触や塗り残しや配色が、絵画の物理的表面とイリュージョン空間との弁証法的緊張をもたらしていることでも理解できるだろう。

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2010.02.28[Sun] Post 16:46  CO:0  TB:0  -熊谷直人  Top▲

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