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もとは美術展評のブログ 絵画と映画と小説と、そして哲学を少々

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Alex Katz



ALEX KATZをはじめてみたときはモード雑誌のイラストかと思った。しかし、イラストにしては、どこか引っかかるところがあった。「イラスト」が貶めるニュアンスがある日本では、考えられない率直さがある。モダニストは陰影を嫌うが、kATZのポートレイトには陰影がある。しかし、あくまでフラットである。それに比べ、81年に画家宣言をした横尾忠則の作品は擬似コンセプチャリズムであり、描線には、変な言い方だが、KATZのような「清潔感」がない。

アマゾンからALEX KATZの画集が届いた。ニョウボに見せながら、たんなるイラストではないと、あることないこと、説明した。まえに、インドの現代美術家ティエブ・メータを『東京国立近代美術館』で見て、画集まで買ったのだけれど、オレンジ色が気に入らないと最後まで意見を変えなかった。それで、イラストっぽいKatzもダメかなと思っていたが、「ホッパーとホックニーを合わせたようで、面白い」という感想だった。

巻頭のインタビューを読むと、いきなりグリーンバーグの名前が出てきて、話題は、カッツが作品を発表し始めた50年代のアートシーンになった。いわゆる『アメリカ型絵画』が支配していたわけだが、それに対してどのように対応したか、というインタヴュアーの質問に、カッツは、クラインやデ・クーニングはエネルギッシュだったけれど、負けたくはなかった。フィギュラティヴで対抗するために、『抽象表現主義』と同じぐらい大きなスケールの作品を描いた。1973年にニューヨークでフランツ・クラインとクリフォード・スティル、その他のグループ展に参加して、花の絵を出展した。抽象表現主義と並べたら、クソみたいにみえるだろうとびくびくしていた。しかし、意外と踏ん張って、抽象表現主義に負けることはなかったという。

日本の現代美術は新奇珍奇な主題や技法を次から次へと追い掛け回している。それもいいけれど、アメリカン・ポップはウォーホルやリキテンスタインばかりではない。美術評論家の表象文化論ばかりきいていないで、たまには、抽象とリアリズムの境界にいると言われるAlex Katzの画集をひらいてみるのも一興ではないか。

スレッド:art・芸術・美術 / ジャンル:学問・文化・芸術

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2016.03.31[Thu] Post 15:22  CO:0  TB:0  ALEX KATZ  Top▲

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